15歳の頃だっていろいろ大変だったのに、2X歳の自分はそんなことはすっかり忘れてしまっているので、無責任に「子供の頃は良かったなぁ」とボヤいているわけですよ。過去に頑張ってた自分を認めずに「今が一番大変だ」なんて、昔の自分に失礼だよね。



プラネテス小説版は、漫画原作中で木星往還船計画を阻止しようとしたテロリスト、ハキムが主人公。ハキムがどのような経緯でテロ行為を行うようになったのか、経緯がよくわかる。彼の行為には彼なりの理由があり、そしてその信念に至った多くの経験がある。。
普段、僕らは「XXXXで自爆テロ、YY人死傷」といった理不尽な暴力の結果でしか「テロ」を認識していない。テロリズムが当り前に起こる世の中では、そんなニュースは数十文字の文字列が画面に数秒表示されるだけだ。「テロリスト」の考え方にフォーカスがあたることはまずないし、ましてや自爆した一人の人間の考え方などに注意が払われることもない。
ただの小説ではあるのだけれど、読み終えるとハキムの行為を「テロ」という呼び名で呼ぶことに抵抗を感じてしまう。恐らく、それは全てのテロリストの行為に対して共通に感じうることなのかもしれない。

仮に共感できる部分があったとしても、被害者にはなりたくないんだけどさ。

推定少女 (ファミ通文庫)

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家なき鳥、星をこえる プラネテス

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